お知らせ
NTT技術史料館の2階で、特別企画展「ていぱーく寄贈展」を開催中!
愛称「ていぱーく」で親しまれた逓信総合博物館が、2013年8月31日をもって49年の歴史に幕を閉じました。情報通信関係の総合博物館 である「ていぱーく」は、郵便・貯金・簡保の” 郵政資料館” と電信・電話やインターネット等の” NTT 情報通信館” の2つ常設展示で構成され、資料の収集・保存・展示・調査研究等も行っていました。
今回この” NTT 情報通信館” から50 点余りの所蔵品を寄贈いただき、その一部を特別企画展『ていぱーく寄贈展』で展示しています。
※ていぱーく展は終了いたしました。どうもありがとうございました。
展示物紹介
日本初の街頭公衆電話ボックス
日本の公衆電話ボックスは、1900年(明治33年)東京の京橋のたもとに置かれたのが最初でした。六角形の白塗りで、「自働電話」と呼ばれていました。ボックスの色は、のちに赤色などに変わりましたが、昭和の初めまで使用されました。
ソリッドバック磁石式壁掛電話機
明治32年(1899年)に東京⇔大阪間の長距離電話回線の開通にあわせ導入されました。ソリッドバック送話器は、炭素粒の前後に振動板を置いて感度を高め、雑音を排除するなどにの改良により、通話は近距離に劣らず良好だったそうです。
A形自動交換機
関東大震災後の電話サービスの復興が急務とされる中、自動交換機の大幅導入が決定し、大正15年(1926年)に京橋電話局がステップバイステップ方式のA形自動交換機を導入し、日本最初の自動交換局として開局しました。
手動・共電式構内交換機(3回線)
構内交換機は工場、銀行、商社、旅館など色々な場所に設置され、複数の電話機の内線電話同士の接続や公衆回線(外線)との接続を行っていました。現在では一般的にPBXという略称が用いられ、構外や電話局内で用いられる電話交換機と区別されています。
特殊100回線単式手動交換機
明治23年(1890年)に東京、横浜の電話交換局に導入された100加入者分を扱う単式交換機で、5台まで並べて500加入者まで使用していました。その後加入者の増加につれ、複式の磁石式交換機や共電式交換機へと進展しました。
FX-51A型 模写電送装置
昭和28年(1953年 )に発売された機種で、報道機関におけるニュース速報用のホーガン式・湿式電解記録の真空管式キャビネット卓上形の模写伝送装置です。文字や図面を電送するために使われたもので、電送時間は2分/1枚でした。
手動・共電式構内交換機(7回線)
1984年(昭和59年)に認定制度が廃止されるまで、交換機を扱う電話交換手には電話交換取扱者という資格が必要でした。技能を競う「電話交換取扱者応対競技全国大会」が1962年に開催されて以来、現在も「電話応対コンクール」と名前を変え続いています。
手動・共電式構内交換機(20回線)
共電式交換機は、電話局内に電源があることから共(同)電(池)式と呼ばれました。それまでの磁石式交換機は、加入者電話機側に送話用の電池、信号用の発電機がとりつけられ、保守が容易ではなかった点が、共電式の導入によって改善されました。
5号自動式卓上公衆電話機
昭和30年(1955年)にこれまでの料金後納式に代わって、料金前納式の公衆電話が登場しました。話し中などの場合でも、料金は返却される仕組みになっています。以後、公衆電話機はすべて料金前納式となりました。
特殊簡易公衆電話機(後期型 674-A1)
人の出入の多い飲食店やアパートなどに設置された公衆電話機で、通称ピンク電話と呼ばれました。後期型は昭和39年(1964年)に登場したもので、筐体は従来のベークライトから強化プラスチックに変更されました。
大形青公衆電話機
昭和43年(1968年)に大形赤公衆電話機と同様、ダイヤル市外通話ができるボックス用公衆電話として登場しました。夜間でも使えるように街角や駅前に多く設置されボックスやポールに取り付けられました。
プッシュ式100円公衆電話機
昭和50年(1975年)、従来の100円公衆電話機のダイヤルの代わりに、押しボタンを取り付けたプッシュ式公衆電話機が登場しました。従来の100円公衆電話機と部品を共有するため、形状、大きさ、色彩は同じとなっています。
ハローキティの電話機&ディズニー電報
ダイヤル式のハローキティの電話機は、1981年(昭和56年)に発売されました。ぬいぐるみ電報も、1998年(平成10年)に発売された「ハローキティエンジェル」が最初で、その後ドラえもん、くまのプーさん、ミッキーマウスと続き、大変好評を博しています。
ポケットベル B型 RC11 ~未来技術遺産 第00087号~
1968年(昭和43年)、日本でポケットベルサービスが開始されたときに使われた最初の端末です。携帯電話登場以前の個人の通信ツールとして、爆発的普及の礎となったとの理由から、2011年に国立科学博物館の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」として登録されました。
体験展示
ベル電話機の音質体験
~当時、どのように声が聞こえていたか体験してみよう!~
当時のベル電話機の音質を再現する装置です。
操作方法
- スイッチを押して、スイッチが光っている間に話をします。
- スイッチの光が消えると、当時通話相手に伝わった音質で再生されます。
モールス電信機の通信体験
~電鍵をたたいてみよう!~~
電鍵をたたく体験と、船舶無線用のモールス音響電信機の音を聞くことができる装置です。
操作方法
- モールス符号表を参考に、手元の電鍵をたたいてみます。
- スイッチを押すと、船舶無線などに使われていた通信時の音を聞くことができます。
ぜひ、これらの貴重な史料の数々を見に来てください!