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2010年5月、毎週木曜日の一般公開をかわきりに日比谷同友会通研支部の15名でスタートしたOB運営サポーター制度も、現在では25名のNTT OBの皆さまにご活動いただいています。
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◆展示解説/ガイドツアー
来館者の皆さまから「開発者としての苦労話を直接聞けて良かった」「より深く順序だてて歴史を学ぶことができた」と大変好評で、OBの皆さましか持ちえない様々な経験・知識を活用させていただいています。
◆イベントサポート
小中学生への科学工作のサポートや、地域イベントでの地域の皆さまとの触れ合い(館内対応)など、現役スタッフと一体となって活動していただいています。
◆動態展示に向けた復元・修理
2013年度はA形交換機、2014年度は磁石式手動交換機、2015年度はA形交換機(5桁化)・デルビル磁石式壁掛電話機の復元に成功し、動態展示として人気を博しています。現在、A形交換機・デルビル電話機等の維持管理作業やダイヤル電話機との接続実現する磁石式手動交換機の復元に着手していただく等、OBの皆さまの当時の経験に基づく高い技術力に頼らせていただいています。
◆OB 技術者のマインド継承
“語り部の会”を開催し、(理系)学生等に専門知識や当時の研究開発のエピソードなどをお話しいただいています。
◆オンラインでの情報交換会や展示解説
OBの皆様によるコミュニケーションの場として、Web会議を活用した情報交換会を定期的に行っております。また、遠隔操作型分身ロボットやWeb会議等を活用した、遠隔によるNTT技術史料館来館者へ展示説明を行っていただいています。
◆そのほかの各種相談・サポート
取材・問い合わせ対応において、OBの皆様ならではの体験などについて、個別にご相談させていただいているほか、ガイドの空き時間を使って、昔の文献資料の目録を作成いただいています。
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もっと多くのNTT OBの皆さまのご支援とご協力をいただきたいと考え、OB運営サポーターを募集しています。
詳しくは募集要項をご確認ください。
※本活動は、技術普及を目的とするボランティア活動であり、活動内容・活動日時はご自身のご希望・ご都合に合わせてお選びいただけます。
OB運営サポーターの活動内容
※活動はお選びいただけます。
展示解説/ガイドツアー
来館者のご案内(展示解説/ガイドツアー)をしていただきます。
基本的なガイドシナリオは事務局で用意していますが、それ以外に、NTT OBの皆さまの経験談や苦労話など、ご専門の技術分野に関連する話を付加していただいたNTT OBの皆さまならではの展示解説が大変好評を博しています。
それに付随して、来館者の受付、館内の巡回、展示解説のシナリオの作成にご協力いただくこともあります。
イベントサポート
NW総研が主管となって実施するイベントのサポートをしていただきます。
イベントによりサポート内容は異なりますが、工作補助や展示解説/ガイドツアー等をお願いする予定です。
イベントについては、OB運営サポーターの一年をご覧ください。
動態展示に向けた復元・修理
動態展示に向けて、所蔵史料の中から適している史料の選定、復元に向けた実態調査や、性能・動作試験などを していただきます。あわせて、動態展示史料の故障・不具合時に、箇所の切り分けや修理(簡易なもの)をお願い する予定です。
これまでに、A形交換機の復元(詳しくは『動態展示用として復元に成功!「A形自動交換機」』参照)や、磁石式手動交換機の復元(詳しくは『動態展示用として復元に成功!「磁石式手動交換機」』参照)のほか、4号電話機やデルビル電話機の修理などの実績があります。
OB運営サポーターの1年
主なイベントを中心に、OB運営サポーターの1年間の活動をご紹介します。
4月
武蔵野桜まつり♪
毎年、武蔵野市主催の「武蔵野桜まつり」にあわせ、センタの桜並木の開放と史料館の特別公開をしています。 通常は静かな史料館もこの日ばかりはにぎわいます。
キックオフ意見交換会♪
毎年、この時期に、OB運営サポーター⇔総研スタッフで年度初めの意見交換会を実施しています。
ここでいただいた OB運営サポーターの皆さまからの有意義なご意見やアドバイスを、史料館の運営に活かしています。
7月
夏休み体験型科学教室♪
毎年、理科離れの進む子ども達に科学の面白さを伝えようと、工作中心の科学教室を実施しています。
難しい工作でも、OB運営サポーターのサポートがあれば大丈夫!毎年大好評のイベントです。
11月
NTT R&Dフォーラム♪
NTT武蔵野研究開発センタで毎年開催されるNTTR&Dフォーラムでも、史料館の特別公開をしています。
NTTグループ社員や社外のビジネスユーザが大勢来館するため、OB運営サポーターの皆さまも丸1日説明し通しで、大忙しです。(お疲れ様です!!)
1月
新年会♪
新年会は、日頃なかなかゆっくり語りあう時間をとれないOB運営サポーターとNW総研スタッフの懇親を深める貴重な機会です。
OB運営サポーターによる手品披露など、史料館外でも頼りにさせてもらってます!
ほぼ毎月
学生特別見学会♪
これからのICT社会をけん引し発展させていく主役となる学生の皆さまに、ICTの根幹となる電気通信の歴史についての理解を一層深めていただこうと、毎年学生特別見学会を開催しています。
研究者時代の経験談・苦労話など、イノベーションマインドを継承すべく、OB運営サポーターの皆さまにガイドを担当していただいています。
毎月
一般公開♪
毎週木曜日の午後(2014年度からは金曜日の午後も)に史料館を一般公開しています。
主に、近隣の方やNTT武蔵野研究開発センタにいらっしゃった方などが来館しますが、普段は非公開の史料館を見れるとあって大変好評です。
OB運営サポーターによる研究者時代の話を生で聞くことで、NTT(の研究)を身近に感じていただけるようです。
OB運営サポーターへの応募について
経験豊富なOBの皆さまの力を必要としています!
OB運営サポーターの活動に興味をもたれた方は、まずは見学会にご参加ください。
見学会では、NTT技術史料館を見学しながら、実際にOB運営サポーターの活動をご覧いただくことができます。
活動に関する不明点や不安点があればここで解消することができますし、現役のOB運営サポーターの話を聞くことができます。
ご見学会の後、OB運営サポーターとして活動していただけるかどうかご判断ください。
OB運営サポーター登録までの流れ
- 受付
- 運営事務局までご連絡ください。ご見学の日程調整をさせていただきます。
- 見学会参加
- NTT技術史料館を見学しながら、実際にOB運営サポーターの活動をご覧ください。
- 意向確認
- 見学会参加後、OB運営サポーターに登録していただけるかどうかの意向確認をさせていただきます。
- 登録
- もし登録に同意いただけた場合は、登録手続きに入らせていただきます。
見学会の参加申込について
運営事務局までご連絡ください。
TEL:0422-59-2093(開館時間:平日10:00~17:00)
※メールはお問い合わせフォームからお願いします。
OB運営サポーターからのメッセージ
<俵 寛二さん(2010年度登録)>
これまでディジタル交換機通話路系の開発に携わった経験を他人に余り話す機会がなく残念に思っていたところ、この技術史料館のボランティアガイドを募集していることを知り応募してみました。
最初の頃は自分の技術分野だけの説明でよいのではと思って案内していましたが、明治から現代に至るまでのNTTの研究開発に対する姿勢や、実社会に及ぼす影響などを説明することで見学者からの一層の興味を得ることがわかり、この方面の知識の習得にも努めています。
<寺脇 元二さん(2010年度登録)>
研究所在職中に直接触れたことのある各種システム、あるいは電電公社時代に実際のお客様サービスに使用されていた様々な機器やシステムを、自分の目で確かめることが出来ることは大変楽しいことです。また、通信に関連のある仕事をしてきた自分にとっても、史料館内をめぐり歩くたびに何らかの発見があります。
このような電電公社を支えてきた技術の系譜を今後に語り継ぐために、さらに多くのOBの参加を期待しています。
<千葉 由一さん(2011年度登録)>
私が参加したのは、3年前に子会社を退職した後、メールで募集を知り、活動項目に「史料の整理」というのがあり、これなら私でもできそうだと思ったのがきっかけです。退職するまでは史料館に足を踏み入れたこともなかったのですが、現役の頃は「昔のものを懐かしんでいる余裕はない」と思っていたのが一因です。この3年間、史料整理以外に、来館者の案内や古い史料の動作・復元作業などを行ってきました。過去の遺物に興味をもつのは歳をとってきた証拠と言われますが、その通りです。
ここは一つOBの出番です。
<中澤 始さん(2012年度登録)>
一昨年、半世紀にわたる職業生活にピリオドを打った時、偶々、日比谷同友会のメールでボランティア募集があり、自宅からも近いことから、直ちに手を挙げました。
考えてみると、技術史料館設立の際にはメーカーにいた私にも多少の相談があり、また、設立後も展示史料の解説をいくつか頼まれる等してきたことから、自然の成り行きだったのかもしれません。
今は、先輩、友人たちの成果・苦心を伝えることに喜びを感じています。
<足達 曠史さん(2010年度登録)>
来館者をご案内する際には、明治の初めから今日までの電気技術とサービスの発達の実物中心の系統立った展示の下に、通信技術と通信文化史の両面を併せてご紹介するように努めています。電気通信サービスが、草創期から各時代毎の背景のなかでどう創り出され、世の中を動かし生活に役立ってきたか、来館者の方々と感慨を共有しつつ、ご案内するのは楽しいことです。また、発達史に見る人の願望、知識欲から生み出された数々の成果を知ることで、今後の電気通信の未来像を、来館者の方々がそれぞれに想い描いていただければ、OBとして有難く、張り合いのあることです。
<笠間 和博さん(2013年度登録)>
私が研究所に入った時は,電子交換機の開発が始まった時期でした。当時は、交換部のほぼ全研究員が、ベル研究所のBSTJを読んで勉強していました。
それから約50年後、運営サポーターとなって、技術史料館の展示品や交換機の開発史を振り返ると、開発要因なども考えたりします。サポーターとしての説明は、わかる範囲で説明し、通信技術を専門にしてこられた高齢者の方とは、説明の中で昔話に花を咲かせています。
<近藤 昭治さん(2010年度登録)>
私は研究所在職中には無線・有線の通信システムに関係する研究に携わってきました。運営サポーターとしてはかなり早い時期から参加しています。来館者は、通信技術には全くの素人から専門家まで予備知識の面で多岐にわたります。これらの方々に満足いただけるような説明法を工夫するのも一つの楽しみと感じています。また、説明のためには私にとって非専門の分野についてもできるだけ知識を集積する必要があります。実際には、これまでのところあまり大した蓄積ができたとは思えませんが、小さな調査でもそれをすることが私自身にとって頭脳の活性化に大変よいことだと実感しています。案内した方から、帰り際に「おもしろかった」と言っていただけると大変励みになります。このようなことで楽しく勤めさせていただいています。
<伊藤 貞男さん(2010年度登録)>
研究所在職中は無線通信の開発を担当しました。運営サポ-タ-の活動はもう5年以上になるでしょうか。数百人の来館者に説明をしました。
展示されている通信機器類をみていますと、「当時おおいに活動した、今静かに休んでいる。しかし来館者に見て頂くのは大変嬉しい。」という声が微かに聞こえてくる気がします。そして、例えば、運営サポ-タ-が「この通信機は大阪で開かれた万国博でこのような活躍をした・・・」と説明し、来館者が「40年も前の時代に携帯電話につながる機器があったのですね!驚きです」等の感想を述べると、展示機器は満足そうに聞いている様な気がしてなりません。私たちサポ-タ-の使命は昔活躍した通信機器を来館者にいかに分かりやすくに説明することで、やりがいのある仕事と思っています。