フロアガイド
3階フロア
文字・画像の通信とサービスの技術
テレックスからコンピュータ通信へ(パケット)
画像通信と画像情報提供システム(画像)
データ通信サービス(データ)
テレックスからコンピュータ通信へ
公衆電信サービスである電報に対して加入電信サービスであるテレックスは、高度成長期の企業活動を支えた通信手段の一つでした。加入電信は、番号体系などの違いから電話網でも電報中継網でも扱えないので、2階層からなる別の網が構築されました。TEX形自動集信装置やA1形に始まる端末機が次々に開発されました。
データ通信の高度利用が進むと、本格的なデータ交換網の整備のためディジタルデータ交換機(DDX) が開発されD50交換機へと発展します。回線交換とパケット交換のサービスは80年代とともに始まります。更に進化したディジタルデータ網は、コンピュータ社会の基本インフラとしてフレームリレーサービス、セルリレーサービスを提供しています。
Fネットから動画サービスまで
ファクシミリの付加価値を上げるために、蓄積交換サービスを提供するのがファクシミリ通信網(Fネット) です。Fネットはアナログのファクシミリ信号を網内でディジタル化して圧縮し、長距離の通信料金を節減しました。現在では、ファクシミリ端末とコンピュータとの通信のインターフェースとしても機能しています。キャプテンに始まる一連の文字画像情報提供システムとVRSに始まる映像情報の提供システムは、<ニューメディア>として注目を集めました。これらの試みが目指したものは、ネットワークのディジタル化という環境下で実を結びつつあります。テレビ電話やテレビ会議システムの課題は伝送コストの削減であり、そのための画像圧縮でした。少ない情報量で目的に合った品質の画像を送る圧縮と符号化の技術は、画像がコンピュータデータとなったマルチメディアの時代に重要な役割を果たします。
データ通信サービス
1968年、全国地方銀行協会の為替交換システムから始まったデータ通信サービスは、誕生期の電話計算・販売在庫管理・科学技術計算の公衆サービスから、政府機関の公共系、銀行・証券などの金融系と多様で広範なサービスを提供してきました。その歩みを、人間とコンピュータとの接点である端末機からたどります。データ通信サービス誕生期の<データ宅内装置>はシンプルなキーボードプリンタ装置とキーボードディスプレイ装置で、訓練を受けた専門家が使うものでした。発展期に入ると、適用領域の拡大にともなって用途に合わせたカスタマイズが進みます。更に普及期になると、一般の人が書いたり、発した情報をシステムで扱えるように日本語OCRや音声合成技術が使われ始めます。そして次の段階では、コンピュータを意識せずに巨大なデータ通信システムにアクセスできるように、ICカードや携帯電話が使われるようになりました。電話計算の公衆サービスにプッシュホンを使った誕生期の理想は、次元を変えて実現しようとしています。
展示概要
テレックスからコンピュータ通信へ
テレックスの発展とディジタルデータ交換網の成立。映像による概観。
コンピュータ通信網の展開
回線交換サービスからパケット交換サービスへ。D50交換機の回線交換通話路部とパケット交換通話路部。DDX開発の映像記録。
マルチメディアに対応するネットワーク
フレームリレーとセルリレー。OCN。
画像通信と画像情報提供システム/Fネット
Fネットによるファクシミリ蓄積交換サービス。ディジタル動画へ向かう技術の流れ。
テレカンファレンス(テレビ会議サービス)/画像圧縮技術の進歩
端末機の技術とCODECの技術。
画像情報の提供(画像情報提供サービス)
キャプテンから始まる文字画像情報提供サービス。動画情報提供はアナログVRSからディジタルVODへ。
データ通信サービスの歩み
誕生からの歩み。映像によるデータ通信の歩み概観。
誕生期のデータ通信サービス
600P電話機による公衆電話計算サービス、初期の専用サービスと端末機。
発展期のデータ通信サービス
金融系の発展と救急医療サービスなど公共系の展開。カスタマイズされた金融系の端末機。
普及期のデータ通信サービス
公共系・金融系ともにより広い展開へ。銀行ANSERの音声応答やクレジットカード端末。
新時代の情報流通社会へ
コンピュータを意識させないインターフェース。たっちんエル、ICカード、光無線LAN。