展示パネル情報
2階フロア
NTT技術のひろがり(基礎・基盤)
光ファイバ製造技術の開発
ネットワークの光化を実現した光ファイバ製造技術<VAD法>の開発
光ファイバ製造においては、超低損失を実現するための高純度ガラス合成技術と、低コスト化を可能とする量産技術の両立が重要である。1977年に開発された気相軸付け(VAD)法は、多孔質母材の連続合成工程と透明ガラス化工程との組み合わせにより、最高水準の高品質光ファイバ母材を低コストで量産できる優れた技術。この母材から細いガラスの糸、すなわち光ファイバが作られる。
NTTの基礎・基盤技術
通信方式で、情報処理で、部品・材料で実用化を支えた基礎・基盤研究の成果
NTTのR&Dの源流は電気通信研究所であり、その基本方針は〈実用化研究〉であった。基礎・基盤技術の研究開発は実用化の推進に欠かせない役割を果たしてきた。20世紀後半は技術の大転換期である。真空管から半導体素子へ、半導体素子の高性能化と集積化、光伝送方式の登場と急速な発展、ディジタル情報処理技術の高度化などの重要な技術革新に際して、基礎・基盤研究の貢献は特に大きなものがあった。
基礎・基盤研究部門の発足(1949~1966)
第二次基礎・基盤研究部門の発足(1966~1984)
機能別9研究所に再編(1985~1993)
総合研究所体制になって(1994~)
マイクロエレクトロニクス
材料基礎科学
情報基礎科学
基礎・基盤技術の歩み
光エレクトロニクスの系譜
マルチメディアを基盤とした新世代ネットワークの実現には、従来の信号速度や伝送容量の限界を打破する光エレクトロニクス(フォトニクス)技術がコアテクノロジとなる。超高速・大容量の情報伝送を目指す光ファイバや半導体レーザなどの受・発光素子、光信号を効率的に振り分ける光スイッチ、光アンプ、光コネクタ、さらに、それらを統合する光・電子インタフェース技術や光モジュール実装技術など、技術領域は広範にわたっている。
基礎・基盤研究の主な成果(光エレクトロニクス)
マイクロエレクトロニクスの系譜
LSIは高度情報化社会において極めて重要な役割を果たしている。LSIの性能向上には、基盤となるマイクロエレクトロニクス技術、すなわち高集積化・高速化実現のための微細加工技術、高機能化のための回路設計技術、それらの基礎となる材料技術のすべてにおける進展が不可欠である。マイクロエレクトロニクス技術の進歩により、現代社会でLSIの果たす役割はますます大きくなると期待される。
基礎・基盤研究の主な成果(マイクロエレクトロニクス)
材料基礎科学の系譜
半導体の微細加工技術の進歩により、量子物理の知見を動作原理とする、大きさが10nmに近い単電子デバイスの作製が可能となった。このような量子物理、およびその知見を工学的に活用する極微細加工の研究に加えて、より過酷な環境にも耐える新たな半導体材料の探索、その生成技術、さらにはデバイス構成技術など、材料基礎研究は多様化し、その重要性は今後も増すと期待される。
基礎・基盤研究の主な成果(材料基礎科学)
情報基礎科学の系譜
将来の情報流通の基礎であるコミュニケーションの本質にかかわる分野である。すなわち、人間の知的な情報処理過程(聴覚処理、視覚処理、脳処理)、情報セキュリティ理論、人工知能、自然言語などの情報科学分野、さらにはそれらの基盤の上に成り立つ、人と人、人と計算機、および社会や集団内などのコミュニケーションを支援する技術を研究対象とする。
基礎・基盤研究の主な成果(情報基礎科学)