展示パネル情報
2階フロア
NTT技術のひろがり(ソフトウェア、国際標準化、海外活動、環境保護推進)
ソフトウェアの技術体系
ソフトウェアの視点からNTTをみる
サービスと事業を支える多様なシステム
ソフトウェアの視点から全NTTの構成をとらえ、体系化したのが図である。すべての分野でさまざまなソフトウェアが使われ、多様なシステムインテグレーションからメンテナンスオペレーション技術で支えられているのが分かる。産業界における電気通信事業領域は、いち早くIT化の宿命を負わされていた。
ソフトウェア技術の歩み
通信ソフトウェアと情報処理システム
コンピュータの黎明期に遡る2つの流れ
NTTのソフトウェア技術は、コンピュ-タの黎明期までさかのぼることができ、急速に増大するマーケットに対応しながら2つの流れとして発展してきた。1つは、交換機のディジタル化を期に大きく飛躍した通信ソフトウェア関係で、6,000万加入の巨大なネットワークサービスを支えている。もう1つは、自社開発のコンピュータDIPSを育みながら発展してきた情報システム関係で、今や世界最大級のデータベースと情報処理能力を誇っている。
通信ソフトウェアの開発技術
増大する通信需要とサービスの多様化
通信ソフトウェアの開発技術
電子交換機の制御ソフトウェアに始まった通信ソフトウェア技術は、増大する需要と多彩なサービスを提供するためのディジタル交換機開発とネットワークのディジタル化の波に乗り急速に発展してきた。日本各地の分散開発拠点をWANでつないでの協調開発と遠隔自動試験技術など世の中の最新技術をその都度取り入れ生産効率を上げるとともに、高度な品質保証体制により確実にソフトウェアを開発・生産している。
社内情報処理システム
様々なサービス提供を実現
NTTの社内情報処理システム
パンチカードシステムから始まった自社業務の改善や効率化は、コンピュータの導入、DIPSの開発を踏まえながら、社内情報処理システムとして発展してきた。NTTの成長すなわち業務の増大に応じながら発展し、6,000万加入者に対応した巨大なデータベースの構築と、きめ細やかなサービス提供を可能とする情報処理をこなすシステム、さらには20万を超える社員をまかなう人事システムや経理システムなどにより業務の効率化やBPRを成し遂げた。
国際標準化
電気通信サービスの効率的運用のために
標準化をめざす国際活動の展開
- 広範な情報通信の技術分野を網羅する研究開発活動を背景に、NTTでは、公的標準化機関・団体での活動を中心に標準化活動を行ってきた。また、この活動に加え、近年、活発化しているフォーラムなどの各種標準化関連団体の標準化活動にも積極的に参画している。これらの活動をバランスよく組み合わせることにより標準化に大きな成果を上げている。
- NTTの標準化活動は、企業活動の一翼を担うとともに、世界の情報通信の秩序ある発展に寄与している。
NTTと主な標準化機関とのかかわり
MMR方式
SDH(新同期インターフェース)
MPEG-2(汎用映像符号化方式)
PSI-CELP方式(携帯電話用音声符号化方式)
CS-ACELP(オーディオ符号化方式)
TwinVQ方式(オーディオ符号化方式)
ATM-PONシステム(高速光アクセスシステム)
B-ISDN(広帯域ISDN)
W-CDMA(次世代移動通信無線アクセス方式)
無線LAN標準化
H.261(動画像符号化の国際標準)
IrDA(赤外線データ通信)
光コネクタ
B-ISDNシグナリングによるインターネットプロトコルサポートの標準化
海外活動
研修生の受入れからグローバルな企業活動へ
協力活動と事業展開を両輪として
NTTは国際協力の重要性を早くから認識し、1955年に東南アジアからの研修生を受け入れたのを手始めに、海外協力活動に注力してきた。その後、企業活動がグローバル化するにつれて、インテグレータとしてのNTTの技術やノウハウが脚光を浴び、現在では30カ所以上の海外拠点を中心に関係各国において事業展開が積極的に進められている。
海外協力活動
協力活動は相手国への貢献を目指す
進展する各国通信運営体との交流
NTTの海外協力は、日本政府の要請に基づく海外協力専門家の派遣、海外研修生の受け入れ、青年海外協力隊への参加など、相手国の役に立つ活動として始まった。当初は東南アジア中心だったが、その後、NTTが独自に実施する各国通信運営体との覚書に基づく交流が加わって、現在では世界中で活動が行われている。
研修生の受入れ
海外協力専門家の派遣
青年海外協力隊への参加
タイ モンクット王工科大学協力事業
インドネシア 電話線路保全計画センタ
中国 北京郵電訓練センタ
ベトナム 第一郵電訓練センタ
第三国研修
プロジェクト方式技術協力
海外事業展開
事業展開はアジアからアメリカまで各国の事情に合わせた参画のかたち
NTTは1992年から、タイをはじめとするアジア各国で電気通信網構築事業を実施してきた。現地企業と提携または合弁会社を設立して、国内・国際情報通信からセルラーに至る全サービスを提供する基礎づくりを行っている。また、規制緩和の進む米国でも、NTTの技術を生かした各種サービス事業への参画を進めている。
タイプロジェクト(タイ地方150万回線電話増設事業)
米国 ネクステル社への経営参画
フィリピン 新電電スマート社への経営参画
インドネシアプロジェクト(インドネシア電話網増設事業)
スリランカ・テレコム社への経営参画
米国 テリジェント社への経営参画
ベトナム電話増設事業
シンガポール新キャリア事業への参画
国際ATM接続トライアル
国際衛星インフラ検証トライアル
ArcstarグローバルATMサービス
Arcstar国際マネージドATMサービス
Arcstar国際高速ディジタル専用サービス
Arcstar国際マネージド専用サービス
Arcstar国際マネージドフレームリレーサービス
Arcstar国際IPバックボーンサービス
Arcstar Internet FAXサービス
国際海底光ケーブル
HKネット社への出資経営参画
オーストラリアDovnetグループとの出資提携契約締結
米国Vevio社への経営参画
環境保護推進
循環型社会をつくるサービスと技術の提供
事業活動にともなう環境負荷の低減
NTTの環境保護推進活動には2つの側面がある。先ず、情報流通サービスを拡大することにより、人や物の移動を効率良くしたり、リアルタイムで環境情報の収集・分析をするなどの社会全体の環境負荷低減に貢献する取り組みがある。一方、事業活動に伴う、エネルギー消費、資源使用、廃棄物の排出に対し、エネルギー・資源使用量の削減や製品の再使用、再生利用に努める取り組みがある。
地球環境憲章とは
環境マネジメントとは
NTTの環境保護活動のはじまり
NTTでは、戦後直ちに省資源への取り組みを始めている。1946年からケーブル銅線屑の回収保管を始め、1959年にはこれを利用した再生ケーブルの生産契約をした。また、1963年から導入した600形電話機でも、回路基盤や送受話器の交換を容易にするなど、再利用をあらかじめ考慮した設計を行っている。
地球温暖化防止/環境負荷の低減/リサイクル
電力消費の抑制による二酸化炭素排出の削減へ
地球温暖化防止のために
NTTでは、地球温暖化の主たる要因である電力消費に伴う二酸化炭素の排出に注目し、その抑制や削減を積極的に行っている。電力消費の抑制面では、低電圧LSIの開発やトータルパワー改革(TPR)運動を展開し、二酸化炭素の削減面でも、クリーンエネルギー施策や社用車のアイドリング・ストップ運動などを推進している。
トータルパワー改革(TPR)運動
燃料電池発電
太陽光発電による水浄化システム
社用車の二酸化炭素排出抑制
オゾン層破壊・産業廃棄物・土壌汚染の防止へ
環境負荷低減への多面的な対策
オゾン層破壊、産業廃棄物の増大、土壌汚染などについては、環境負荷低減のための厳しい対策が求められている。NTTでは、1995年にオゾン層破壊物質の新たな使用を禁止して代替物質に切り替えているほか、産業廃棄物についても処理の適正化と再利用の促進を図っている。また、土壌汚染物質の漏洩についても、漏油検知システムの導入やタンクの二重壁化によって防止に努めている。
フロンガス対策
土木工事建設発生土、建設廃棄物の処理対策
PCB・アスベスト
製紙汚泥の利用
通信電源に使う重油備蓄タンクの漏油検知システム
電話帳から開発発生土までリサイクルで資源の保護と有効利用
NTTでは、早くから紙資源の有効利用に着目したリサイクル活動を行っているが、新たに2001年の開始を目標に〈電話帳クローズド・ループ・リサイクル〉運動を進めている。このほか通信ケーブルの銅線屑や廃プラスチックなど撤去品の再利用、携帯電話やニカド電池の回収などのリサイクル活動を推進している。
電話帳の再生利用
撤去通信設備のリサイクル
土木工事発生土の改良システム
携帯電話部品などのリサイクル
メタリックケーブルのリサイクル
光ファイバケーブルのリサイクル
NTTグループ・エコロジー・プログラム21
環境保護推進の基本方針
<NTTグループ・エコロジー・プログラム21>
このプログラムは、NTTグループの環境保護推進活動の基本方針として1999年に制定された。1991年に制定されたNTT地球環境憲章の理念を継承し、地域に根ざした多彩で多様な活動を通して地域コミュニティの形成に貢献するとともに、NTTグループとして最先端の環境負荷低減技術を研究開発することとしている。
グリーンR&Dガイドラインとは
このガイドラインは、例えば、研究開発によって得られる製品やサービスに対して、リサイクルやエネルギー消費に十分に配慮することや、研究開発の過程における環境負荷低減を促すなど、研究開発段階で配慮すべき環境保護項目をまとめたものである
水質センシング・ネットワーク・システム
アルゴサット
テレワーク・テレコミューティング